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コラム 第28回

あなたが何となく過ごした今日は
昨日亡くなった誰かがどうしても生きたかった明日なんだ。

これまでどこかでよく見るだけの“詠み人知らず”だった、この言葉。
韓国の『カシコギ』という小説の中に出てくるものだと分かった。
Today, which you have spent idly, is tomorrow of somebody who died yesterday and was desperate to live.

いつでも、どこかで、誰かの大切な誰かや、気づいてくれる誰かもいない誰かが、命を天に、からだを土に返している。
いのちつなぐことへの願い、愛しいだれかに触れたい想いを、姿の見えない介錯人に断ち切られて、絶命のときを迎える。

過去の戦争の悲惨を、災害のニュースを、首都・東京で目に耳に浴びるほど受け取った私は、どこまで上の言葉を忘れずに生き抜けるだろうか。
薄れかけた戦争の記憶も現在進行形の被災も、遠いどこかの、手の届かない非現実として眺めている私には、正直に、それくらいしかできないから。

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コラム 第9回 〈こどもたちのための名言〉

こんにちは。

関東も梅雨入りし、それらしい線の細い雨が、静かに大地を濡らす日が増えています。
雨音に耳を傾けることで私たちは穏やかになれるそうですし、紫陽花もたわわに開き始めましたね。今年もこの季節を少し楽しんでみましょう。

著作者: Bruno_Caimi

さて、“ジブリの大博覧会”なるものが、約1ヶ月後7月7日より、東京で開催されるようです。
9月11日までの2ヶ月間、東京・六本木ヒルズの展望台・東京シティビューにて、スタジオジブリの設立から30年間の歩みを体感できるとのこと。

読書の好きな方には、ジブリ作品が好きな方も多いでしょう。一方で、スタジオジブリの側も世界の名作を愛し、映像化している作品がありますし、世界観として影響を受けているものも少なくないでしょう。
それらジブリ作品がどのように生み出されたのか、広がっていったのか。当時を振り返るポスターやチラシなど広告宣伝物を中心に、制作資料、企画書など未公開資料を含む迫真的数の資料が所狭しと展示されるというのですから、楽しみですね。




……と、ここまでは、すべて前置きでした。

本日ご紹介したいのは、そのスタジオジブリを設立した映画監督・アニメーターの宮崎駿氏の言葉です。

「世の中の大事なことって、たいてい面倒くさいんだよ」
「面倒くさいっていう、自分の気持ちとの戦いなんだよ」
「『面倒くさかったらやめれば?』『うるせえな』って、そういうことになる」














これらの写真は、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組からのもののようですが、数々の名作と呼ばれる作品を世に送り出してきた監督でも、仕事の中では多くの困難、“面倒くさい”ことと向き合って、ボヤいているんですね。ただ、面倒くささには打ち克って、必ず乗り越えてこられたのでしょう。もちろん周囲のサポートもありながら。

ジブリ映画をつくってきた監督の言葉なんだよ。
……と話して聞かせれば、この面倒くさいことを乗り越えること、こどもたちにも少しは伝わるでしょう。

面倒くさいけれど、ワクワクすることが先に控えている。
そういうものにどんどん挑戦してもらいたくて、教室では時々、こどもたちにこの話をしています。


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追記:
11月13日(日)21:00より、同じくNHKで「NHKスペシャル  終わらない人 宮﨑駿」が放送されるようです。
長編映画の現場から身を引くと宣言しながら、衰えていなかった創造への意欲。そこに迫るとのこと。

コラム 第4回 〈こどもたちのための名言〉

こんにちは。
ほぼすべての学校・学年で、先週までに入学式や始業式が執り行われ、新たな年度、新しい生活が開始されたことでしょう。
そこで、本日は芸術家・岡本太郎の有名なことばをお届けしたいと思います。新たな道を進もうとする若者がそばにおられる方は、ぜひこれを伝えてあげてください。



「友達に好かれようなどと思わず、友達から孤立してもいいと腹を決めて、自分を貫いていけば、本当の意味でみんなに喜ばれる人間になれる」



友人、必要ですか?
これには、「はい、もちろん」でいいのだと思います。
しかし、友人だと思っている/思いたい相手に好かれようということは、一切思わなくていい。そのように岡本氏も述べていると、私は理解しています。

子育てにおいて見られる光景として、子が親に好かれようと幼心に親の望む子を演じることがありますが、それは自分の気持ちをどこかへしまい込む、もっと言えば自分を殺すことに通じています。
いや、演じているうちに、それが本当に子どもの習慣となっていくはずだ。
そう仰る方もおられるかもしれませんが、普段のことくらいはその“習慣”をもとに乗り越えられても、大事な局面を前に自らの希望に従うこと、意志の力で切り拓いていくことのできない人間が育つように思うのです。自分を一つ殺すと、生き方を一つ見失う。そう思います。

たった一人、困難に直面したときの、自らの姿を想像し、その状況を刮目(かつもく)しましょう。乗り越える力は、自分で決めたことに費やしてきた時間や労力に比例して備わるものではないでしょうか。他の誰の手のひらの上にあるものでもありません。

同じことは、恋愛にも、仕事にも当てはまります。
モテばかりを考え、周囲や流行りに合わせて自らを飾っても、付いてくるのは適当な相手だけ。自身の好きなことを追いかけている姿を見て、誰かが自分をことを好きになってくれる、それこそ本物。
人脈形成に力を注ぎ、夜ごと交流会に顔を出す。そのようなことをするよりも、本業に専念し、結果を出すことで得られる信頼をこそ人脈と呼ぶ。(※)

そして、社会勉強の場としての小さな社会“学校”でも、中にいると気づきにくいですが、これと同じことが試されています。人間の本質と対峙しているのですから、当然ですね。
他者に合わせ、他者を迎える用意ばかりの、文字通り「迎合」する生活を送らず、自分を貫いて進む線ののびた先で得る友情や恋愛、信頼関係を信じてみてください。

分け隔てない他者への優しさだけは忘れずに。
その上で、孤立を恐れず邁進できる者に、本当の孤立は起こり得ないのです。
すこしくらいツンとした表情や姿勢に見えても、そういう人は間違いなく、他者から輝いて見えるはずなのです。


※人脈について述べた部分は、ユニクロを展開するファーストリテイリング社長・柳井正氏が自身のバイブルと語る書『プロフェッショナルマネジャー』のあとがきに記している内容にも重なります。

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いかがでしたか。
名言を紹介して励ましてくれるスマホアプリなどもたくさんありますが、このように私なりの解釈を加えて今後もいくつかお送りできたらと思います。
皆さんも、特に当塾生徒たちは、読みっぱなしではなく、自分たちなりにも何度でも、解釈してみようとしてくださいね。
名言も、自分のものとしなければ意味がありませんから。