ほぼすべての学校・学年で、先週までに入学式や始業式が執り行われ、新たな年度、新しい生活が開始されたことでしょう。
そこで、本日は芸術家・岡本太郎の有名なことばをお届けしたいと思います。新たな道を進もうとする若者がそばにおられる方は、ぜひこれを伝えてあげてください。
「友達に好かれようなどと思わず、友達から孤立してもいいと腹を決めて、自分を貫いていけば、本当の意味でみんなに喜ばれる人間になれる」
友人、必要ですか?
これには、「はい、もちろん」でいいのだと思います。
しかし、友人だと思っている/思いたい相手に好かれようということは、一切思わなくていい。そのように岡本氏も述べていると、私は理解しています。
子育てにおいて見られる光景として、子が親に好かれようと幼心に親の望む子を演じることがありますが、それは自分の気持ちをどこかへしまい込む、もっと言えば自分を殺すことに通じています。
いや、演じているうちに、それが本当に子どもの習慣となっていくはずだ。
そう仰る方もおられるかもしれませんが、普段のことくらいはその“習慣”をもとに乗り越えられても、大事な局面を前に自らの希望に従うこと、意志の力で切り拓いていくことのできない人間が育つように思うのです。自分を一つ殺すと、生き方を一つ見失う。そう思います。
たった一人、困難に直面したときの、自らの姿を想像し、その状況を刮目(かつもく)しましょう。乗り越える力は、自分で決めたことに費やしてきた時間や労力に比例して備わるものではないでしょうか。他の誰の手のひらの上にあるものでもありません。
同じことは、恋愛にも、仕事にも当てはまります。
モテばかりを考え、周囲や流行りに合わせて自らを飾っても、付いてくるのは適当な相手だけ。自身の好きなことを追いかけている姿を見て、誰かが自分をことを好きになってくれる、それこそ本物。
人脈形成に力を注ぎ、夜ごと交流会に顔を出す。そのようなことをするよりも、本業に専念し、結果を出すことで得られる信頼をこそ人脈と呼ぶ。(※)
そして、社会勉強の場としての小さな社会“学校”でも、中にいると気づきにくいですが、これと同じことが試されています。人間の本質と対峙しているのですから、当然ですね。
他者に合わせ、他者を迎える用意ばかりの、文字通り「迎合」する生活を送らず、自分を貫いて進む線ののびた先で得る友情や恋愛、信頼関係を信じてみてください。
分け隔てない他者への優しさだけは忘れずに。
その上で、孤立を恐れず邁進できる者に、本当の孤立は起こり得ないのです。
すこしくらいツンとした表情や姿勢に見えても、そういう人は間違いなく、他者から輝いて見えるはずなのです。
※人脈について述べた部分は、ユニクロを展開するファーストリテイリング社長・柳井正氏が自身のバイブルと語る書『プロフェッショナルマネジャー』のあとがきに記している内容にも重なります。
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いかがでしたか。
名言を紹介して励ましてくれるスマホアプリなどもたくさんありますが、このように私なりの解釈を加えて今後もいくつかお送りできたらと思います。
皆さんも、特に当塾生徒たちは、読みっぱなしではなく、自分たちなりにも何度でも、解釈してみようとしてくださいね。
名言も、自分のものとしなければ意味がありませんから。
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